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改修への道 ~寄付の呼びかけ&受付を開始!~_c0177665_09262650.jpg
夏には鶏舎前にヘチマのカーテンができる
鶏の暑さ対策だが、へちまは完熟後食器洗い用のスポンジになります



「建物の形は変えない」「屋根と壁はプロに頼む」という改修の方針も定まり、概算の見積もりも出たので、いよいよ寄付を募ることになった。準備したことは以下の二つ。


・連絡先リストを作る

・寄付募集の文章を作る


リストは、現会員さんはもとより、元会員さん、これまでのイベント参加などで連絡先が残っている方々、40周年記念誌に寄稿してくれた方々などの情報を元にリストを作成。

イベント参加の履歴だけで10数年分あるので、担当のイェジンさんは大変だったと思う。


文章は、私かおりが担当した。苦労した…。

なるべく短く簡潔に、現状と想いがわかりやすく伝わるように。

作成にあたっては何名もの方にアドバイスをいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。


# by kurashilabo | 2024-09-12 09:29 | 母屋改修プロジェクト(2023.11~)

前回のつづき。

改修費用の大きさを考えると、建物を壊して建て直すこともあり得ると思う。
が、今のような建物を再び作ることは不可能だろう。
かと言って、新しくこういう建物を建てたい!という熱烈な想いが
スタッフや会員から出ているわけでも、ない。本当はあれば一番いいのだけど…
でも直さなければ建物がアヤウイのは事実。

難しいのは、「農場という場はあるけれど、実態は無い」というそもそもの場の性質だ。
つまり、スタッフ個々人には「ここでこれがしたい」「こう在りたい」はあるけれど、
農場全体としての”総意”は無いし、あえて作らないようにしてきたし、
価値観はなんとなく共有はしているものの、言語化はあえてしないようにしている。
同じ理由で運営方針や経営目標も無い。
(そこには現代社会への深い問題提起や反省があるのだけど、ここでは書かない)

なので、今回の建物の件のように、
今後どういう農場を作っていくかという”総意”が必要な議論や、
大きな金額が動くような案件の検討が、非常にしづらい。

繰り返すが、個々人としてはあるし、それを実行もしているけれど、
全体での合意となると、細かいところで意見が異なって
「個々人がやりたいこと」から離れていく恐れがあるのだ。
そして経営方針を持たないこの農場が一番大事にしていることが
「個々人がやりたいことをやっていること」なのだ。
(もちろん、業務上やらなければいけないこともキチンとやっているけれど)

そうやってその時々の会員・スタッフの農場での生きざまが積み重なって、
偶然いまの農場がある。
それがここの唯一無二のきらめきの所以であり、弱点でもあると思う。

改修への道 ~どう改修するかの議論(後編)~_c0177665_16392609.jpg
コブタのお散歩

話が逸れた!

さてそんな難しさを実感しつつ、議論を重ねてわかったのは、
この場を今のスタッフや、会員さん(少なくとも発言してくれた方々)がオモシロいと思っているということ。
これからも農場を続けたい、続いてほしいと思っているということ。
オモシロい場を今後もオモシロく使っていきたいということ。
その可能性をこの建物はまだまだ秘めているということ。
(具体的には前回参照)


『建物の形は変えない』
議論を経て、全体としてこれに納得し、合意。前述の通り、24年春のはなし。
これを改修の基本方針の一つとすることが決まった。
内部の壁を壊したり付け足したりといった手入れは今までもしてきたし今後もすると思うが、屋根や構造など大まかな形は維持していきたい方針。
(かおり)


# by kurashilabo | 2024-09-09 16:44 | 母屋改修プロジェクト(2023.11~)

『建物のかたちをどうするか』

既存の建物をどう改修するか。
これは母屋改修の話が持ち上がった当初から、大きな話題(課題?)であった。

なにせ50年前の建物だ。住む人も、使い方も、時代ごとに変わってきた。
設立当初は数十名、数家族が住まい、建築に生産に精を出していた。
今は住んでいるのはスタッフ1人。ただし、寝るのは別だが生活は母屋でしている世帯が2つあるので、実質は3世帯。そしてその時々のゲストが寝泊まりしていくスタイル。

この建物をそのままの形で残すのか。
思い切って取り壊して、新しいものを作るのか。
その他か。
スタッフや運営委員会で、年間の来場者数のデータなどを見ながら、何度も意見を出し合った。

改修への道 ~どう改修するかの議論~_c0177665_15591363.jpeg

「今は使用頻度が高くない部屋もあるし、掃除するマンパワーも足りないのだから、こんなに大きな建物でなくても良いのでは」
「減築や取り壊しも視野に入れていいと思う」という意見。

「建物の形というのは場の雰囲気にすごく影響する。今のこの建物が農場という場を作っている面は大きいと思う。だから建物はこの形を維持したい」という意見。

「今の母屋は隠し部屋があったり、廊下を上がったり曲がったり、迷路みたいでワクワクするんだよね」
「いざという時に(災害時の避難など)人を受け入れ、泊められる場でありたい。そういうセーフティーネットとしての農場の形もありだと思う」
「部屋があり、夏と冬で過ごしやすい部屋の選択肢があるのがいい」
など。


迷路みたいでオモシロいというのは確かにそうで、実際自分の部屋に帰れなくなってウロウロしているゲストがたまに、いや割といる(笑)。そして、そこからコミュニケーションが生まれることも多々ある。
誰を案内しても「うわあ」「すごいですね!」と言われる。わくわくした声で。
費用対効果を分析する冷静な意見がある一方で、建物の形が『場』に影響する、というのは妙に説得力があった。

つづく。
(かおり)

# by kurashilabo | 2024-09-09 15:27 | 母屋改修プロジェクト(2023.11~)

さて天井裏に断熱材を敷くにしても何にしても、何はともあれ掃除だ。
天井裏はすごいほこり。というわけで、装備万全にして出動!
改修への道⑫ ~天井裏の整備・暑さ対策(後編)~_c0177665_15331075.jpg
(お掃除隊、いざ出動!)
入口へははしごを登っていく。中も狭いので作業できる人はせいぜい3人。
やっちゃんの活躍で閉じられていた窓も開いた!一気に光が差し込み、作業効率がアップ。
落ちているガラスやゴミなどを広い、集塵機を持ち込んでほこりを吸う。
角はホウキで掃き、クモの巣を払う。
4月末だが天井裏は熱気がこもり、汗をかいた。

農場のスーパーお助けマンしきさんが、長年閉じられていた下の板の間「3間4軒」との仕切り板も外してくれた。
下から天井へ上がることができるようになった!
先ほど天井裏の窓も開いたので、うまくすれば3間4軒から天井へ抜ける通気・換気もできるかもしれないと期待がつのる。
改修への道⑫ ~天井裏の整備・暑さ対策(後編)~_c0177665_15322326.jpg
(しきさーん!思わず拍手)

ひととおり掃除してこの日は終了。お疲れさまでした!

当初の予定では掃除後、床に断熱材を敷く想定だった…が、作業が終わった後に「なんだかこの居住空間を壊すのは惜しいねえ」「せっかく仕切りも外れたしねえ」「今年の夏は天井裏の窓への通気でどのくらい涼しくなるか効果を見て、断熱材はその後でどうか」という話に。
実はこの日の前も後も、断熱材の敷き方から種類まで散々検討したり、話し合ったのだが…、結局「あとからでも断熱材は敷けるから、様子を見よう」ということになった!
実のところ「なんかオモシロい空間だからとりあえずそのままにしときたいな」という気持ちがあったことは否めない。
「なんかオモシロい」に弱いメンバーなのだ。
後日、やっちゃんが天井裏の窓を下から(3間4軒から)簡単に開閉できるシステムを作ってくれた。
改修への道⑫ ~天井裏の整備・暑さ対策(後編)~_c0177665_15335770.jpg
↑3間4軒はこんな場所です
農場来たことある人なら一度は過ごした、あるいは通ったことがあるはず。
この日は誰でもOKの整備DAYだったので、子供も大人もたくさん、おやつの差し入れもたくさんでした!
(かおり)

# by kurashilabo | 2024-04-22 15:19 | 母屋改修プロジェクト(2023.11~)


農場には唯一、「天井裏」がある場所がある。
それは3間4軒(さんげんよんげん、あるいは3×4)と呼ばれる板の間の天井の上。
天井に石膏ボードが張ってあり、その上に梁や柱が通っている。
ちなみに他の場所は屋根の形のままに天井がある。天井の裏がダイレクトに屋根。(なので夏場は非常に暑い。)

そしてこの3間4軒の天井裏、そもそも3間4軒から天井へ伸びるはしごがあり、その先は板張りで上から閉じられており「空間があるには違いないが、入れない」謎の空間として長年存在していた。また、外から見ると、屋根伝いにしか行けない妙な場所に扉っぽい形跡があった。
これは明らかに天井裏に入れるに違いないと、ある日やっちゃんが屋根に登り扉をこじ開けたら、あったのだ…確かに昔、人が寝泊まりしていた形跡が。

改修への道⑫ ~天井裏の整備・暑さ対策(前編)~_c0177665_14550007.jpg
改修への道⑫ ~天井裏の整備・暑さ対策(前編)~_c0177665_14570492.jpg

まず、灰皿があった(笑)。
そして棚があり、コンセントが数カ所あり、電球のソケットが数個上からぶら下がっていて、天井が低い狭いスペースにベッドサイズの板が作り付けてあった。頑張れば4人くらいは寝れそうだ。
カーテンを下げていたと思われる紐があり、間仕切りに使っていたと思われる古い布があり、80年代の新聞も見つかった。
外から板で打ち付けられて閉じられているが、明らかに窓があったらしき形跡も2か所ある。
入った皆で興奮気味に「ここにこれが!」「こんなのもあった!」とまるで遺跡調査のよう(笑)。農場、オモシロい。
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こんな狭くて薄暗く、埃っぽい屋根裏になぜ?!と思うが、当時を知る人によれば「あの頃は人がたくさんいて寝泊りするところが本当に足りなくて、天井裏は”ようやく寝るところができた!”という感じだったんだよねえ」だそうだ。
そういえば鶏の作業小屋の奥に一世帯が住んでいたとか、母屋の8畳一間にも一世帯が住んでいたとか、地下室に住んでいたとか、今見るとびっくりするような場所が居住空間だったと聞くから、屋根裏もそうだったのだろう。でも夏は相当暑かっただろうと思う。

まあとにかくそんなわけで、天井裏も開いたことだし、「掃除して、うまくすれば夏場の暑さや冬の寒さ対策に断熱材も敷けるかもしれないね」ということで、誰でも参加OKの「整備DAY」に整えてみることになった。(つづく)

# by kurashilabo | 2024-04-22 14:19 | 母屋改修プロジェクト(2023.11~)