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ふみきコラム20171117 きらめき間伐!?を知る

 先日、「きらめ樹」間伐をすすめているグループ(NPO法人・森の蘇り)の全国キャラバン隊の4人が来場した。宿泊場所としての農場利用だったが、夕食後なごやかな(?)交流会をもつことができた。
 「きらめ樹」間伐とは「皮むき間伐」の一種で、立ち木の皮をできるだけ高く、樹の中程まで剥ぎ、立ち枯れさせて1年間位放置乾燥させた後伐採し、木材として利用するというものだ。簡易間伐としての皮むき間伐は以前からあったが、それは立ち枯れさせて放置するだけのもので間伐材としての利用は考えられていなかった。それに「きらめ樹」というキラキラネーミングを与え、市民が森に関わる機会とし、得られる間伐材を住宅用建材(壁やフローリング材)として製品化するというのが彼らのアイディアである。NPOの活動とは別に「きらめ樹工房」という名の小さな木工所を全国数カ所に立ち上げていて新しいビジネスモデルも提案している。ここ数年知られるようになってきていて(知らなかったけど)、「今が勝負時」とのことであった。

 正直、彼らの活動に強い関心があった訳ではない。全国に広大な面積がある放置針葉樹林(スギ、ヒノキ)に市民がイベント的に関わったところで何がどうなる訳でもないと思っていたから。啓発活動としての意義は認めるとしても。 ボクが聞きたかったのはひとつだけ、「簡易製材機のようなものはあるか」ということ。彼らなら知っているだろうと思ったのだ。今年「開拓村講座」がらみで何度か間伐をした。それを小屋作りプロジェクトや中心となる建物の建築に利用できないかということで。しかし実際にやってみると間伐は口で言うほど楽ではないことがよくわかった。まず切り倒すこと自体が大変だ。材として利用できる直径20センチほどの樹でも高さは20メートル程あり、かつ上部で枝が絡み合っているので枝元を伐ってもそのままでは倒れないのである。ふたつ目にはそれをやっとこさ大勢でロープをかけて引き倒し、4メートル位に切り分けても生木はやたらと重い。1人や2人では動かせないし、軽トラでは運べない。三つ目には人数や重機でそれを引き出せたとしても、丸太のままでは実は建築材としてはほとんど使い用がない。材にするには製材所に頼まなければならずお金もかかる。結局、「買った方が安いよね」というところに落ちつく。そこで立ち往生してしまう。

 しかしまわりにこれだけある放置された潜在資源を利用できないなんて悔しいし、大きく言えば「ノルウェー、フィンランドに次ぐ世界第3位の森林大国なのに世界第一位の木材輸入国」なんていうどう考えたっておかしい現状を受け入れてしまうことになる。それも腹立たしい。せめて簡易製材機はないものか、そうすれば・・・と考えていたところだったのである。
 「カナダ製で120万くらいでありますヨ。直輸入で、部品が段ボールに入ってきて自分で組み立てなければならないけど」 「他に30万位の機械をそろえれば基本的な製材は全部できますよ」 それを聞いてパッと心がキラメキ重い気分が飛んでいったのである。「きらめ樹」間伐も(痛々しくてキライと言っていたのに)立ち木のまま乾燥させるのでともかく軽い(話を聞いた翌日体験させてもらった)。生木の3分の1位までになるそうだ。これなら切り倒しも運びもかなり楽だ。このやり方なら放置林という潜在資源と暮らし(住宅、小屋、木工、薪…)を市民的手法で結びつけることができそうだ。暗い針葉樹林を宝の山として活用できるし、建築の自給ということが視野に入ってくる。急に視界が開けたようで自分の中で盛り上がっていき、床に着くころには「暮らしの実験室きらめき木工所」がアタマの中で稼働を始めていたのである。S
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by kurashilabo | 2017-11-18 16:32 | 鈴木ふみきのコラム | Comments(0)
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